映画館で働いていて思うこと

2005/08/16 — 第122号

「この仕事をしていて良かったと思う時は、目を真っ赤にして帰るお客さんを見た時だ」と先輩がよく言っているが、全くその通り。涙を流すほど感動する場に(時として人生を変えてしまう場に)立ち会えることは嬉しいし、その場を提供できたことを勝手に誇らしくさえ思っている。◆先日、仕事を通して知り合った人が観に来てくれた。彼は最近、30代を目前にして会社を辞め、憧れだった役者への道を歩み出した。その夜、青春時代のチェ・ゲバラのロードムービーを鑑賞した彼から「相変わらず将来への不安は大きいが、自分から逃げない勇気をもらった」という旨の熱いメールをもらった。なんだか嬉しくなると同時に、改めて映画の力を痛感した。◆8/27から上映する『炎のメモリアル』は、9・11テロで亡くなった多くの消防士への哀悼の意が込められている。物語は直接テロに関係していないが、家族・仕事・仲間を通して描かれる男の生涯にはきっと心打たれるはず。『バックドラフト』を観て本気で消防士を目指したベタな私としては、当館でこの映画を観て涙を流し、消防士を志す青年が生まれたら嬉しいし、あの時私が買った参考書も差し上げたい。また、併映の『Shall we Dance?』を観てダンス教室に通い始めても、それはそれで大変嬉しい。

— 花俟良王


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