スモーキング ルーム(喫煙所)が完成しました

2005/11/16 — 第128号

私が、自宅近くの3本立映画館で映画を見始めた1950年頃の映画館は、場内に入ると、まず、たばこの匂いが鼻腔を刺激し、紫煙に揺らめく1本の太い光線が暗闇を切り裂いて走るのが目に飛び込んできました。たばこの火が、蛍のように所々で光っていました。その時代の映画館の普通の光景でした。◆1973年に文芸坐に入社した頃には、消防法により場内は禁煙になっていましたが、その頃、お客様からの苦情で一番多かったのは喫煙に対してであり、お客様同士のトラブルに発展する原因も喫煙でした。◆今、喫煙のマナーが社会問題になっています。街頭でのたばこのポイ捨ては、条例で罰金を取られ、新幹線では車両を、レストラン、喫茶店などでは場所を区別するようになりました。新文芸坐でもロビーの一角に喫煙コーナーを設けてきましたが、紫煙はあちこちに漂うもので、「全館禁煙にしろ!」という意見が多くなってきました。◆小泉首相のように郵政民営化に反対の者を党から追い出すような、喫煙者を映画館から締め出す“全館禁煙"という選択はできませんので、喫煙コーナーを仕切って喫煙所=スモーキング ルームを造ることにしました。ガラスで仕切り、自動ドア、エアコン、空気清浄機付きの豪華設備です。◆新文芸坐は、今年12月に5周年を迎えますので、特別企画を考えていたのですが、会社の社員教育にスタッフが順次参加を義務づけられ、日程が重なってしまい計画を断念しました。その代わりに喫煙所を設けました。今、映画館への苦情で一番多いのは、携帯電話に関することです。これからも映画を快適にご覧頂くための努力をしていきたいと思っています。お客様には、マナーを守って映画をお楽しみいただきたいと思います。

— 永田稔