充実のラインナップ、「シネマカーテンコール」

2005/12/01 — 第129号

演劇などで、最後に観客が拍手で出演者を舞台に呼び戻すことを、カーテンコールといいますね。年末恒例「シネマカーテンコール」は喜びや感動を与えてくれた映画をスクリーンに呼び戻す特集です。●今年の目玉はヨーロッパの巨匠の二本立て『ヴェラ・ドレイク』&『ライフ・イズ・ミラクル』。市井の人々の日常をじっくりと緻密に描くM・リー監督と、政治や歴史に翻弄される人々を寓話的祝祭的手法でパワフルに描くE・クストリッツァ監督。正反対の手法の両巨匠、まさに見応え十分の二本立てです。●娯楽映画を気楽に、という方には『フライト・オブ・フェニックス』『セルラー』『50回目のファースト・キス』。●『フライト〜』は発想が面白い。砂漠に不時着した飛行機の乗客たちが危機を脱出する唯一の方法は、機体の残骸から新しい飛行機を造ること。えっ、そんなぁ〜。でもそこが映画。奇想天外なサバイバル・アクションが展開します。実はこの作品、名匠R・アルドリッチ監督作品のリメイクなのです。●『セルラー』はもっと面白い。青年の携帯電話に、誘拐された見ず知らずの女性から助けを求める悲痛な声が。彼女の命の希望は彼の携帯電話だけ! 状況がめまぐるしく変るノンストップ・スリラーですが、所々に笑いを織り交ぜるのが憎い。原案は『フォーン・ブース』の脚本ラリー・コーエン。なるほどって、感じです。●最後は笑って泣ける感動ラブコメ『50回目の〜』。主演はA・サンドラー&D・バリモアの黄金コンビ。ルーシーは前日のことをすべて忘れてしまう短期記憶喪失障害。そんな彼女に一目惚れしたヘンリーは毎日、彼女と初対面の出会いから始めて、愛の告白を……。上映日は12/29〜30の2日間、『セルラー』と二本立て。幸せな気分で年越しできること間違いなし。

— 矢田庸一郎