映画を探す方法の今、昔

2008/10/01 — 第194号

九州の片田舎より大学進学のため上京してから、かれこれ20年以上になります。受験が終ったら早速、岩波ホールに行ってヴィスコンティの『熊座の淡き星影』を見ました。二十歳そこそこの私には、よく分からないというのが素直な感想でしたが、それでも夢の岩波ホールで映画を見たというだけで大満足でした。●当時どうやって映画を探していたかというと、それはもう断然「ぴあ」でした。学生の映画ファンはロードショーではなく名画座で映画を見る人が多かったと思います。まだ私のアパートの部屋にはテレビも電話もありませんでした。●ところで昨今の「ぴあ」にはシネコンの上映時間が発売日からの数日分しか載っていません。「Tokyo Walker」になるとシネコン以外でもかなりの劇場の上映時間がまるで載っていません。「Tokyo Walker」だけ見て、その日の映画の予定を決めるのは不可能です。多分、最近の人はパソコンか携帯のインターネットで映画を決めるのでしょう。どちらの機能も持ってない私の場合、シネコンで映画を見ようと思ったら、あてずっぽうに現地に行ってみるか、電話してテープの音声案内を延々聞くかのどちらかです。●当館の場合は「ぴあ」に全ての上映時間が載っています。また電話をしていただければ音声案内ではなく、出た者から必要な情報だけ聞くことができます。さらに当館には「友の会」という会員制度があり、ご入会いただくと1ヶ月の上映情報を網羅した予定表をお送りいたします。入場料割引に招待券プレゼントなどのサービスも付いています。●9月はシニアのお客様に3ポイントサービスも行なっています。10ポイントになると招待券を差し上げる仕組みです。友の会にご入会いただくと、こんなにお得で便利です、と最後は例によって宣伝になってしまいました。10月はヴィスコンティなどのヨーロッパの巨匠特集もございます。

— 矢田庸一郎