〈俺、マシュー・マコノヒー PART2〉に隠されたドラマ

2014/10/23 — 第308号

11/29(土)オールナイトにて〈俺、マシュー・マコノヒー PART2/オスカーを抱いた男〉を開催します。これは今年のアカデミー賞時期の3月に開催した企画の続編です。先回はラブコメを中心に肉体美を見せたがる「シャツレス俳優」と揶揄された後、沈黙し自己と向き合う「マコネサンス」期を経て遂にアカデミー賞に輝くという感動のマコノヒードラマが背景にありました。■今回の目玉はやはり日本未公開のウィリアム・フリードキン監督の大怪作『キラー・スナイパー』(2011)の国内初上映(DVD上映ですが…)となりますが、さらに隠されたドラマもあるのです。■今回上映する『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』(2005)時のマコノヒーはまだ「シャツレス俳優」期。ラブコメ以外にも活路を見出そうと自ら製作も兼ね、既に時代遅れだった「痛快冒険活劇」というジャンルの復活に挑むも評価はされませんでした。その代わりに同じ年、世界を席巻していったのがダークなイメージ溢れるクリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』。次第に沈黙していくマコノヒーを尻目にノーランは成功への階段を上がっていったのです。■……あれから10年。トップ監督に登りつめたノーランの最新超大作『インターステラー』が11/22に公開されます。主演はなんとマコノヒー。遂に彼はアカデミー賞に輝くだけでなく、努力の末にかつて雲泥の差をつけられたノーラン作品の看板となったのです。■アカデミー賞受賞時のスピーチで「ヒーローは10年後の自分」と言っていた彼の笑顔には一点の曇りもなかったことを思い出しました。

— 花俟良王