7/26より、映画で検証する戦後70年

2015/07/24 — 第317号

わたしは昭和38年生まれです。高度成長のまっただ中に生まれました。わたしの父や母は、子供の頃、終戦を迎えています。空襲を逃げた話を父や母から聞いています。祖父や親戚の家に行くと、軍服姿の青年の、薄茶色に変色した写真が飾られていました。繁華街に行くと、そこには傷痍軍人の姿がありました。わたしたちの世代は、戦争の残滓のようなものを見たり聞いたりして育った最後の世代かもしれません。

戦争が終わって70年が経ちます。戦争の体験者も少なくなり、社会全体の戦争の記憶も薄れてきていると思います。それ自体は悪いことではないかもしれません。曲がりなりにも平和な世の中が続いたわけです。戦争なんて大昔の出来事。命令されて人が殺し合うとか、町中に爆弾やミサイルが降ってくるとか、戦争反対など時の権力の方針にはむかうことを言うと捕まってしまう、とかいった話は、今とは無縁の世界。心配無用と楽観できれば、なんて素晴らしいことでしょう。

戦後70年を期に、映画を通して、日本の歴史をたどる上映会を行います。7/26より第1弾「戦後日本の歩み、11の断面」として東京裁判、帝銀事件、松川事件、下山事件、沖縄、水俣、三里塚、連合赤軍、そして日本国憲法といったことをテーマにした映画を上映します。第2部は8/12より「日本の戦争/今こそ、反戦平和の誓いをこめて」。実際に戦争を体験した映画人たちが、心の底からの思いをこめて作った映画たちを上映します。

戦争を知らない若い世代にこそ見てほしいと思います。必ず発見があるはず。なにかを考えるきっかけになればいいと思います。そのような思いから学生の方は入場料金500円にしました。

— 矢田庸一郎