5/9(火)〜19(金)<シリーズ「映画と歴史」/映画に刻まれたナチスの爪痕>

2017/04/28 — 第338号

ナチスやヒトラーを描いた作品はこれまでも多く作られてきました。しかしここ数年は、様々な角度から当時を描く作品が相次いで公開されており、作品の上映権が切れないうちに近作をまとめて上映しておくべきと考えました。■近年の特徴としては“ホロコーストの実行人”とも言われるアドルフ・アイヒマンを取り上げた作品が多いことだと思います。ハンナ・アーレントが唱えた“悪の凡庸さ”や『アイヒマンの後継者』という作品名にあるように、思考を止めれば私たちはアイヒマンのような人間になる可能性があり、その事実と恐怖を映画は伝えようとしています。■もちろん今回上映する作品以外にも多くの秀作・話題作・待機作がありますが、今回改めてスクリーンでご覧いただき、映画そのものの面白さと共に「平和」や「自由」について考える機会としていただければ幸いです。■なお、今回の上映は近作が中心ですが、往年の名作であるチャップリンの『独裁者』とトリュフォーの『終電車』を35mmフィルムで上映します。近年主流のデジタルとは一味違う、あの独特の質感を体験できるのも映画館ならではです。ぜひ足をお運びください。

— 花俟良王