東宝70周年記念 東宝映画43作品連続上映

2002/10/01 — 第53号

1932(昭和7)年8月に創立した株式会社東京宝塚劇場の略称の『東宝』が、社名になっています。映画事業は、翌年8月に封切った木村荘十二監督、千葉早智子、藤原釜足、古川緑波らが出演した『ほろよひ人生』が第一回作品として記録されています。この映画の宣伝コピーには〈「金」にぶつかり「恋」につまづき ソレ、人生は千鳥足で歩むべし 笑って、酔って、朗らかに 汗と ついでに不景気を サァ 弾き飛ばせ!〉というもので、現在の不況の世相と酷似していることに驚かされます。◆この平成不況のせいなのでしょうか、節目の年なのに今年の東宝は記念作品を製作しません。昭和37年の30周年の時は『天国と地獄』など6本、35周年は『上意討ち』など11本、40周年は『海軍特別年少兵』など9本、50周年は『幻の湖』など5本を記念作品として公開していますが、それ以後はありません。不景気と日本映画界の衰退と共に記念映画は製作されなくなってしまいました。◆東宝映画の70年間には、数多くの傑作、名作がありますが、今回は黒澤明監督作品とそれ以外の作品の二部に編成して上映いたします。第一部は10/29からの《黒澤明監督セレクション》。黒澤監督全30作品の内21本が東宝配給で、その中から16本を上映いたします。ゲストとして、黒澤作品ゆかりの女優・香川京子さん、俳優・土屋嘉男さん、プロデューサー野上照代さん、小泉堯史、堀川弘通両監督が舞台挨拶に来館いたします。第二部は、11/16からの《東宝映画名作選》で文芸、喜劇、シリーズ作品などの27本を上映いたします。“東宝の顔”俳優・池部良さん、長谷川和彦監督と浅草キッドの水道橋博士さんとのトークショーがあります。皆様のご来場を心からお待ちいたしております。

— 永田稔