和田誠さんと新文芸坐 そして二周年

2002/12/01 — 第57号

新文芸坐の受付、売店カウンター前のガラスの壁面には、1923年の『ロイドの要心無用』から1994年の『レオン』まで20世紀の名作映画のワンシーンのイラストレーションが125枚描かれています。和田誠さんの作品です。和田さんと新文芸坐の関わりは、そのガラス壁画を名画座としてのシンボル的な絵画で、21世紀に引き継がれる名画を描いてくださる人物として和田さんに依頼したことから始まります。◆一面識もない和田さんに恐る恐る電話でアポイントを取りました。その数時間後、偶然にも和田さんと同じ地下鉄に乗り合わせることになり、不思議な“ご縁”に感動いたしました。乗客がいることも、和田さんの迷惑も顧みず発作的に挨拶をしていましたが、以後スムーズに事が運びました。和田さんは、新文芸坐のオープン前から一番最初に関わった映画人であります。◆和田さんは、『お楽しみはこれからだ』などのエッセイストであり、『麻雀放浪記』などの映画監督でもあり、1本の映画を観にニューヨークまでとんぼ返りで行くほどの映画大好き人間なのです。野球少年のスーパースターがイチローや巨人の松井であるように、映画ファンにとっての和田さんは憧れの映画人なのです。◆そんなご縁を大切にした12月12日(木)の新文芸坐の二周年記念日です。この日は、和田誠監督作品長編、短編全7作品を二部に別けて上映いたします。和田さんに負けず劣らず映画大好き人間のタレント小堺一機さん、『真夜中まで』に出演しているギタリスト道下和彦さん、キネマ旬報編集長関口裕子さんらゲストと和田さんとのトークショーがあります。秘蔵フィルムの上映など12月12日は丸々一日“和田誠デイ”です。是非ご来場いただき和田さんと一緒に終日楽しみましょう。

— 永田稔