まんすりいコラム

日常生活の中に映画を観る習慣を

2011/07/16 — 第235号

新文芸坐は、お陰さまでオープンから10年を超え、今、11年目を疾走中という状況です。先日10周年記念に、来場したゲストの写真、サイン色紙などが掲示、展示しましたが、大勢の方々にご協力いただいたことに心から感謝いたします。■映画は多くの観客に観られることによって、映画としての価値がある訳です。映画館は、映画と観客を結びつける接点の場所です。映画館に足を運んでいただくためのキッカケになればと思って、ゲストをお呼びするサービスを行なっています。スクリーンから“観て”映画を楽しむばかりでなく、ゲストからの話を“聞いて”映画を楽しみ、本から“読んで”映画を楽しんでもらえるように、書籍販売コーナーも設けてあります。■映画館の所轄の中央官庁は厚労省になり、地元の保健所から許可を受けて営業しています。映画館には、大勢の観客が来場して映画を観るので、公衆衛生面から厚労省が司るのでしょう。因みに、公衆浴場、理髪店、美容院、旅館などと同じ業種になります。日常生活をするのに必要なお店については、衛生上安心して利用できるように、厚労省が監督、指導している業界です。■皆さんは、週何回お風呂に入浴するのでしょうか。床屋に散髪に行く間隔、美容院に行く間隔はどれ程なのでしょうか。映画館の入場者は、昨年の統計によると、全国で1億7436万人で、人口は1億2751万人ですので、年間一人平均1.4回映画を観たという結果です。■数多く映画をご覧になる新文芸坐ファンにとっては、信じられない現状でしょう。年間に映画館に足を運ぶ回数を、入浴回数とまでは望みませんが、床屋に散髪や美容院に行く間隔並みに習慣になると嬉しいのですが……。多くの国民の日常生活の中で、映画を観るという習慣が定着して欲しいと願っています。

— 永田稔


恒例“7のチカラ”イベント

2011/07/01 — 第234号

新文芸坐は(株)マルハンの一店舗です。マルハンはパチンコチェーンであることは、皆様もご存知のことと思います。同じ会社でありながら、新文芸坐のスタッフにパチンコ愛好者がいないので正確なことは誰も知らないのですが、パチンコにおいて“7”という数字は意味のある数字らしいのです。それで、私どもマルハンは毎年7月になると全店舗(マルハンはパチンコ以外にも、ゲームセンターやカラオケ、ボウリング場などを経営しています)で特別なイベントを実施しているのです。■今年の“7のチカラ”では新文芸坐の10年を振り返るという意味で、ささやかですが2つのことを計画しています。ひとつは、「写真とサイン色紙の展示」です。これは新文芸坐の10年間にトークショーのゲストとして来館された著名人の写真やサイン色紙の一部を展示しようというものです。監督や俳優の他にちょっと意外なゲストもいたりと、愉しんでいただけるかと思います。■もうひとつは、「しねまんすりいバックナンバー販売」です。バックナンバーといいましてもコピーを製本したものなのですが、これを数十冊ご用意しました。オープン当時からの要望で「新文芸坐の上映作品リストが欲しい」というお客様の声に応えるべく、このようなものを作ってみました。今から見返してみると、誤植や初歩的な表記ミスが散見され、とても恥ずかしいものなのですが、新文芸坐が10年の間にどのような映画を上映してきたのかはこれ1冊でわかります。製作の実費≒1200円で販売いたします。ただし! 部数に限りがありますので、当面は新文芸坐友の会会員の方のみとさせていただきます。7月1日発売に間に合うか!? 鋭意作製中。

— 関口芳雄


台風2号のそのわけは

2011/06/16 — 第233号

■私はなんと雨女ならぬ台風女です。思えば子供の頃から家族旅行、修学旅行などいつも台風。でも自分が台風女であることに気づいたのは二十歳を過ぎてから。大学3年生までの夏合宿も毎年台風でしたが、その時はまだ友達と「きっとこの中に台風を呼ぶ人がいるんだね」なんて話していました。けれどその年、私が高校の友達と行った金沢旅行で台風に見舞われ、とうとう自分が「嵐を呼ぶ女」であることに気づいたのでした。■その後も、自分がスタッフをしていた映画『犬猫』の初日には12月にも関わらずやはり台風、そして何年か前に鹿児島に行った時には、4月だったのでさすがに台風はこなかったのですが、なんと桜島が十数年ぶりに噴火!!(楽しみにしたり、気合が入るとそうなってしまうようです)■そしてついこの間の台風2号も実は…。今年の3月30日に15年間飼っていた黒猫のプーが死にました(映画『犬猫』にも登場しています)。そのプーの四十九日の法要(と言っても庭に遺骨を埋めてみんなで飲んだり食べたりするだけ)をちょうどその時に計画していました。プーの物を片付けたり、庭のどこに埋めようかなどひと月も前から考えていたので相当に気合が入っていたのでしょう、5月に日本に台風が接近するのは10年に一度とか。結局延期となりましたが、次回こそは台風が来ないように気をつけたいと思います(笑)。そしてプーちゃんを埋葬した後にはひまわりの種を蒔く予定です。

— 佐野久仁子


落語会、やってます

2011/06/01 — 第232号

皆様ご存知の通り、新文芸坐では月イチで落語会を開催しております。早いもので、次回で22回目を迎えるこの“新文芸坐落語会”は、「映画館という身近な場所で、熟練の話芸を“生”で楽しんでいただきたい」という趣旨で始まりました。■落語会が始まった2009年の9月の当コラムでの「“看板”と言われる人気、実力のある落語家の出演による落語会を開催していきたい」の宣言通り、初回の柳家小三治をはじめ、立川談春、柳亭市馬、三遊亭円楽、柳家三三、等々…大御所から旬の若手まで、強力なラインナップで回を重ねてまいりました。お陰様で、落語に興味はあったが生で見たことがなかったビギナーの方だけでなく、落語通の方にも楽しんでいただいております。■次回の6/22は春風亭昇太と林家たい平の二人会、7/20は柳家喬太郎ら、さん喬一門兄弟会と、当代随一の噺家たちが出演! 是非お越しを! …と言いたい所ですが、人気のこの2公演はこのコラムが載る頃にはチケットの残りがあるかどうか…。しかし、8月は人間国宝・一龍斎貞水による夏の風物詩“怪談噺”、さらに9月は過去にも出演していただいたあの大物噺家がガッテンと再登場!? と、まだまだ魅惑のラインナップが続きます。チケットの購入はお早めに!

— 後藤佑輔


オールナイト番組のようですが昼番組です

2011/05/16 — 第231号

お客様が1本だけ映画を観てお帰りになった。2本立てで上映しているとはいえ、これ自体は特に珍しいことではない。ただそのお客様の言葉が印象的だった。「白黒はつまらないから……」という言葉が。主観の話なので私が云々言うことではないが、名画座で働く者としては取り付く島がなく、辛い言葉だった。■だいぶ前にここで「好きな映画ジャンルはホラーです」と書いて軽くひんしゅくをかったのだが、今もその傾向は変わらない。往年の名匠たちがお決まりのプログラムピクチャーで腕を競ったように、現代のジャンル映画の作り手たちも、決められた枠の中でいかに個性を発揮するか頭を悩ませている。■6/9(木)から、今まで高峰秀子、成瀬巳喜男、原節子と続いた文芸・名画路線を強引に断ち切り<荒唐無稽映画祭>と題した小特集を行う。70年代B級アクションの魂を受け継いでR.ロドリゲスらが映画少年に戻って作った『マチェーテ』、ヒーローものの応用編として笑いと共に世界中の血をたぎらせた『キック・アス』、吸血鬼映画と切ない初恋を絡めた美しき『ぼくのエリ 200歳の少女』、そして究極の定型"ゾンビ映画"を溢れる映画愛で痛快活劇とした『ゾンビランド』(←キネ旬レヴュー全員満点!)という変化球だらけの4作品。■ジャンルに左右されず、"映画"としてご覧いただければきっと満足していただけるはず。そしてこのような映画を愛することも、紛れもない新文芸坐の一面です。冒頭のお客様、こんなのはいかがでしょう?

— 花俟良王


危機管理に落語をお奨めします?

2011/05/01 — 第230号

東日本大震災で被災した皆様に心よりお見舞申し上げます。

今まで経験したことのない大きな揺れに吃驚しました。当日の新文芸坐は、休憩時間中でしたので、お客様はパニックにならず、スタッフの公園に避難する誘導に従い、冷静に行動していただきましたので全員無事でした。その後の発生した津波の威力をTVで見た時に、天災の恐ろしさを改めて知らされました。◆東京電力の福島第一原子力発電所で発生した放射能漏洩事故は、世界中を震撼させたチェルノブイリ事故と同じの「レベル7」という最悪の状況になりました。危機管理の拙さが引き起こした人災です。政府、東電の担当者が言う「想定外のことで」という言葉は、想定外の出来事に対するシミュレーションを描いていなかったと、言い訳をしているのです。想定外のことを考えるのが、危機管理だと思うのですが……。◆新文芸坐では、月1回の落語会を行なっています。切っ掛けは、ドキュメンタリー映画「小三治」を上映するので、小三治師匠に舞台挨拶を打診したら、「落語だったら出演するよ」との返事でしたので、"瓢箪から駒"で小三治師匠を第一回目として、落語会を始めました。落語は、落語家が話す情景を、聞いている観客がイメージすることで、初めて成り立つ芸能ですので、危機管理のシミュレーションを養うことに役に立つこと請負です。◆これからのラインアップは、5/11柳家さん喬、瀧川鯉昇、6/22春風亭昇太、7/20柳家喬太郎、8/23人間国宝・一龍斎貞水、五街道雲助、9/29立川志の輔と、人気・実力を兼ね備えた落語家たちが続々と登場します。是非、ご覧下さい。

— 永田稔


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