まんすりいコラム

恒例特集、「気になる日本映画達」が復活

2001/04/11 — 第14号

4/10より「日プロ大賞記念 気になる 日本映画達〈アイツラ〉 〈1991〜2000〉」をお送りしますが、その前に「日プロ大賞」とは何ぞや? ■はい、(1)日本映画界の“プロたち”がホントに面白い日本映画を選ぶ。(2)どこででも上映されるメジャーの映画ではなく、小さなプロダクションが精一杯作り上げ単館の映画館だけで公開されるような作品を応援しよう、という主旨の賞なんです。■それで今回は4/14の第10回授賞式を挟んで、日プロ10年の歩みを辿りつつ’90年代から2000年の、日本映画の新しい息吹を感じさせる48作品を連続上映することになりました。■そこでオススメは、まず4/7(土)のオールナイト「阿部寛ワンマンショー」。第4回日プロ作品賞で、阿部さんの役者としてのターニングポイントになった『凶銃ルガーP08』に、役所広司と五分の競演が印象深い『大阪極道戦争 しのいだれ』などを。しかもなんと阿部寛さんが来館! ■4/12の三本立も必見。堅物な警官(←本木雅弘が怪演)が防犯訓練の強盗役にのめり込みすぎて暴走するコメディ『遊びの時間は終らない』。山口智子よスクリーンにカンバッ〜ク! と叫びたくなる『undo』(豊悦ファンも楽しんでね)。さらに『はつ恋』の篠原監督デビュー作、爆笑問題の大田光主演『草の上の仕事』。この映画、出演は二人だけで草を刈るだけの話(笑)。でも傑作よ。■その他、矢口監督独特の軽快奔走コメディ2本立や、2000年カルト大賞(←筆者選定)『発狂する唇』、池脇千鶴に女を感じた『金髪の草原』、藤田宇宙のクリクリ目玉がキュートな『独立少年合唱団』など語りたいことは尽きないのですが……。是非観にきてね!

— 矢田庸一郎


映写技師の言い訳

2001/04/06 — 第-号

3/24(土)〜26(月)上映の韓国映画「美術館の隣の動物園」と「八月のクリスマス」の上映に関するお話です。

お客様からの投書で、映画のラストでエンドロールのあと音楽がプツッと切れて画面が真っ暗になるのは映写技師が最後まで上映せずに中断させているのではないか? とのご意見が複数ありました。たしかに両作品とも、画像&音が突然なくなるという終わり方です。

結論から言って、映画は最後まで上映していますし、映写トラブルでもありません。プリント(上映するフィルムのこと)が、そのよう(プッツリ終わる状態)になっているのです。韓国映画や香港映画にはこのようなプリント(=作品)がよくあるようです。

(テレビ局が放映枠に時間を合わせて作品を部分的にカットするのと同様、映画館も映画をカットすると思っている方がいます。映画館が映画館の都合で作品をカットすることは絶対にありません。〈プリントが古くて状態が悪い場合は別です。〉まして映画を早く終わらせる為に映画を途中で中断することなど、あってはならないことです。)

— オリジナル投稿


上映開始後の入場制限、是か非か?

2001/04/01 — 第13号

新文芸坐は、オープンから3ヶ月が経ちました。新文芸坐は、お客様の“映画を観る環境”にこだわり、飯島直樹建築デザイナーの設計により造られました。映写設備、音響設備、客席の椅子、場内の吸音設備、スクリーンの大きさ、ロビー空間、和田誠さん作の壁画、受付、売店、トイレなど……。設備面に於いては、映画館らしい雰囲気のある空間になったと思っています。その設備を生かして、サービス面で“映画を観る環境”に配慮したとき、ご覧になっていらっしゃるお客さまの雰囲気を損ねる途中入場をご遠慮願えないかと考えて、上映開始30分後の入場制限を設けました。“映画を観る環境”に配慮した方法なのですが、スリ、痴漢、睡眠目的など映画を観る以外の目的の方の入場予防にも効果があります。しかし、一方では映画館の営業方針が優先してしまい、お客様の都合により気軽にぶらりとご入場できないことが欠点です。

正直のところ、スタッフの間でも意見が分かれており、お客様からのご意見も賛否両論あると承知いたしておりますが、現在入場制限させていただいております。

そこで今回、お客さまからのご意見をお聞かせいただきたくアンケートを実施することにいたしました。ロビーにアンケート用紙を用意いたしましたので、ぜひご意見をお聞かせください。“上映開始後の入場制限、是か非か?”ばかりでなく、様々なご意見をお寄せください。

— 永田稔


ハン・ソッキュと新世代韓国映画たち―見るなら今!の巻

2001/03/21 — 第12号

韓国全土で200万人の観客動員を超え、ついに韓国にもブロックバスターの時代到来と騒がれた映画が当館で3月13日より始まるニュー・コリアン・シネマ・ウィークの中で上映する『シュリ』です。中野裕通によるスピード感あふれる予告編の効果もあって日本でも動員100万人の大ヒット。この優れた予告編にたがわず本編も弾数多き銃撃アクションあり、南北問題あり、禁じられた恋ありのてんこもりで最後まで息つく暇もないのですが、なかでも本作で日本のファンもかなり増えたと思われるハン・ソッキュの“誠実さ”には心打たれるものがあります(チェ・ミンシクの怪演も素晴らしい!)。役に対する誠実さが彼の役者としての特質であり、魅力でもあり、『シュリ』でも彼の魅力を十分味わえるのですが、今回は彼の主演作をさらに3本、『八月のクリスマス』『グリーンフィッシュ』『カル』も上映いたします。『グリーンフィッシュ』は今回上映の傑作『ペパーミント・キャンディー』のイ・チャンドン監督のデビュー作としても有名ですし、『カル』『八月のクリスマス』では好感度No.1女優、シム・ウナと共演し、その彼女の主演作『美術館の隣の動物園』も上映いたします。そのほか香港のクリストファー・ドイル撮影の『モーテルカクタス』や韓国でのホラーブーム先駆けとなった『女校怪談』などなど旬の韓国映画を盛りだくさん上映いたします。『ユリョン』や『JSA』等、公開待ち遠しい話題沸騰の新作韓国映画予告編大会もお楽しみに。

— 梅原浩二


怖がりながら、ニヤケてください

2001/03/11 — 第11号

『TATARI』という映画をご存知ですか? 昨年公開されたギミック満載の愛おしいB級ホラーなのですが、何を隠そう、その映画のプロデューサーは『フォレスト・ガンプ』『キャスト・アウェイ』のロバート・ゼメキス。しかも、自ら設立したホラー映画専門の製作会社の第一弾。そうです、彼はかなりのホラー/オカルト映画ファンだったのです。

そんな人が遂に自分でコワ〜イ映画を撮っちゃいました。『ホワット・ライズ・ビニース』。意味は分かりません。好きなもんだから自分も楽しんでるのが手にとるように伝わります。そこはハリウッドの優等生として知られるゼメキス監督のこと、己の監督作に血ドバドバなんて下品な手は使わず、スリラー要素を盛り込み、あくまで物語と雰囲気で恐怖と驚嘆の世界へ誘います。嬉しいのは、往年のスリラー(特にヒッチコック!)をリスペクトしていること。前半はこらえてこらえての手法や写真立て、鏡等の小道具の使い方、そしてオーケストラによるあの旋律! くぅ〜。これよ、これ。こういうの、ありそで無かったもんな最近。目立たぬように最先端の特撮も施され、これぞ新世紀のオカルト・スリラー也。もっと書きたいけどこの種の映画に長話は禁物。こんなコワオモな映画を大画面・大音量で見ない手はありません。3月6日から1週間、口にチャックでお待ちしております。最後にひとつだけ。同時上映は『エクソシスト/ディレクターズ・カット版』! どうだ!

— 花俟良王


部屋を出て、映画館で映画を聞こう!

2001/03/01 — 第10号

◆新文芸坐オープニング特集『21世紀に伝えたい──戦後日本映画 時代が選んだ86本』に述べ30人の監督、俳優さんたちが“柿落とし”の舞台挨拶に駆けつけて下さり、“トークショー”の中で出演作品についてのエピソードや文芸坐の思い出話を熱く語って下さいました。◆監督、俳優さんたちは、驚いたことに20年も30年も或いはそれよりもっと前の撮影現場の状況などを詳細に記憶していて、当時の情景、雰囲気が面白く、楽しく伝わってきました。映画をより奥深く知ることができ、お聞きになったお客様は、きっとご満足なさり、得をした気分になったことでしょう。◆この“トークショー”のように“語る”ことによって映画を伝えていくことも大切なことではないかと実感いたしました。これからも映画関係者や映画好きタレントに協力してもらい、このような企画を考えていきたいと思います。◆その第一弾として3月の毎土曜日のオールナイトは、高田文夫のプロデュースにより、イッセー尾形(3日)ビートたけし(10日)沢田研二(17日)大滝詠一(24日)高平哲郎(31日)の超豪華ゲストによる《トークショー&ゲストが選んだ映画》の特別企画です。(チラシをご覧ください)◆ゲストが選んだこだわりの映画は、名作あり、傑作あり、今回を見逃すと再びスクリーンで見ることができないであろう珍品ありとバラエティーに富んだ映画が上映されます。現代は、自分の部屋の中で様々な方法により映画を見ることができますが、部屋から出て超豪華ゲストのトークショーを聞いて映画をお楽しみいただきたいと思います。

— 永田稔


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