まんすりいコラム:2012年

お知らせ

2012/12/16 — 第269号

■シニア(60歳以上)のお客様へのスケジュール表郵送サービス

本来、「新文芸坐友の会」のサービスとして月に一度郵送している『しねまんすんりい』をシニアのお客様限定で実費600円(切手代50円×12ヶ月)のみで郵送させていただきます。ご希望の方は受付にてお申し付けください。

只今、新聞へのスケジュール掲載の終了を検討しております。ぜひこの機会にお申し込みください。

■お食事メニューの予約販売

大変ご好評をいただいておりますインド・ネパール料理専門店「サグーン」と当館のオリジナルお食事メニュー。サグーン・ロール(380円)、カレーパン(300円)、チャーハン(400円)はご予約も承ります。

当日17時まで(カレーパンのみ前日まで)にお電話でご注文ください。また「次の休憩で食べたい!」といったご要望にも可能な限り対応させていただきますのでお気軽にお申し付けください。
品切れが多い夜のお客様、ぜひ予約販売をご利用ください。

— スタッフ


声優・島本須美生誕祭

2012/12/01 — 第268号

12/8(土)の特別オールナイトは、声優・島本須美生誕祭です。島本須美さんとサンキュータツオさんによるトークショーに続き、「ルパン三世 カリオストロの城」「風の谷のナウシカ」「めぞん一刻 完結篇」の豪華三本立て! いずれも島本さんがクラリス、ナウシカ、音無響子と、ヒロインの声をあてている作品ですが、とくに「ナウシカ」と「めぞん一刻」の2本は、久々のスクリーン登場です。この機会を逃がすと、フィルム上映でナウシカに会えるのはいつのことになるかわかりませんよ! チケットは3000円均一で、当館窓口とチケットぴあにて販売中。お早めにどうぞ。

写真左:原作:モンキー・パンチ ©TMS 写真右:©1984 二馬力・GH

— スタッフ


11/29より、豪腕ノーランvsお茶目なバートン特集

2012/11/16 — 第267号

ノーランさんから。●【バットマン ビギンズ】アメコミの世界に悪とは何か、正義とは何か、という深遠なテーマを持ち込んだ傑作シリーズの第1作だ。「ダークナイト」から見始めた人は、「ビギンズ」から今一度コンプリートして魂をうち振るわせてほしい!●【インセプション】大企業の息子の意識に潜り込んでその企業を潰す話と、主人公の死んだ妻との記憶のエピソードが絡み合い、ほとんど説明不可能。圧倒的な映像の力でぐいぐい引っ張り、最後には、現実とは、愛とは、と、見る者の胸を掻き乱す。傑作である!●【ダークナイト&〜ライジング】08年とは「ダークナイト」が公開された年であると映画ファンの魂に刻印した偉大なる映画。街を制圧する黒い意志の、その驚異のスピード感と力技に恍惚となる。見終わった後の疲労感が快感だった。合掌ヒース・レジャー。■さて次は深遠さとは程遠いバートンさん。●【マーズ・アタック!】火星人襲来モノだが造形がいかにもでカワイイ、最高にお馬鹿な映画。火星人が、友好使節と勘違いした人間達を光線銃でバンバン撃ち殺すところで、何故か微笑んでしまうのが不思議。同じことをノーランがやったらイヤ〜な世界になります。●【コープスブライド】目玉が落ちてウジが湧いている、そう、あなたはゾンビの花嫁。アニメとはいえ、このグロさがバートンの手にかかるとカワイイ。相棒ジョニデが声の出演。●【チャーリーとチョコレート工場】最近政界では暴走気味の方がいるみたいですが、この映画でバートンは暴走します。子供たちが謎のチョコレート工場に招待されて……という話だが、極彩色の映像世界とブラックなユーモア、白塗りオカッパ頭の経営者(ジョニデ)、キモチ悪いウンパルンパたちの不思議な歌と踊りなどなどに、拒否反応を起こす人も多いようだが、私は大好き!●【ダーク・シャドウ】テイストは愛と復讐のヴァンパイア(←ここでも白塗りジョニデ)ものなのに、バートンが仕上げるとコメディになってしまいます。「スウィーニー・トッド」的な惨劇にするかキモカワイイ路線にするかバートンも逡巡したのかも。でも、そこがいいんですよ!

— 矢田庸一郎


トリュフォーの手紙、トリュフォーの映画

2012/11/01 — 第266号

フランソワ・トリュフォーは、もしかしたら、e-mailやツィッターの時代を先取りしていたのかもしれない。ふと考えたこと、急な用件、忘れていたこと、約束の確認、こんな本を読んだとか、こんな映画を見たとか、思いつくままに日記を書くような調子で手紙を書きつづけました。メモのように短いもの、自分の考えをじっくり述べた長文のもの。ときには深刻な恋の悩みも。もちろん、今日のような電子機器ではなく、紙とインクとペンで。手書きの文字で。「紙はあなたの肌、インクはわたしの血」と『突然炎のごとく』や『恋のエチュード』の恋するヒロインは思いあまって書きます。『恋のエチュード』など映画そのものが日記と手紙の形式になっていると言ってもいいくらいです。『夜霧の恋人たち』では、いまはなき(パリでは1984年に廃止になった)気送速達便という地下の圧縮空気管を使って手紙を送る方式を、ヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ!』の冒頭のタイトルバックで電話のダイヤルの動きをアップでとらえたような迫力で、ていねいにおもしろく描いてみせます。トリュフォーの映画は、芸術的なテーマや社会的な事件よりも、誰もがかかえている私的な問題や悩みを、体験的に、まるで日記を書くように画面に綴り、同じ親密さでスクリーンから私たちに語りかけてきます。まるで映画という名の手紙のようです。女性への、子供への、書物への、そして映画そのものへの、夢やあこがれや情熱を綴った愛の手紙―。

— 山田宏一(映画評論家)


オリンピック後に観る「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

2012/10/16 — 第265号

ロンドン・オリンピックの頃、8月上旬号のこの欄にイギリス映画について書きましたが、半分以上を「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」に費やしてしまいました。その時点では新文芸坐での上映予定はなかったのですが、11/2(金)・3(土)の2日間の上映が決定しましたので是非ご覧ください。◆先頃のオリンピック以降、日本を取り巻く環境がきな臭くなってきました。男子サッカーの日韓戦は特殊な事例としても、一般的にオリンピックやワールドカップ、WBCなどを観戦していると普段は意識していなかった自分の中のナショナリズムを感じる人は多いのではないでしょうか? 私は“ナショナリズム”“愛国心”という言葉に、なにか後ろめたいものを感じる世代の人間です。そう感じるような教育を受けたからかもしれません。しかしナショナリズムなしに観戦するオリンピックに、何の面白みがありましょうか? いや、一部には国に関係なく、純粋にスポーツとして競技を鑑賞している人もいるでしょう。しかし自国と他国の選手が競っていれば自国人を応援してしまうのが人情というもの。あぁなんと甘美で罪深いナショナリズムよ。◆「フォークランド諸島はイギリスの領土だ」というサッチャーの台詞に、私の心は穏やかではいられません。対岸の火事とは思えない台詞だからです。イギリス・アルゼンチン両国の兵士の命が失われました。また彼女は、国民に痛みを伴う政策を採ってきた一方で、間違いなく英国の財政を再建しました。さて、今の日本がサッチャーのような人物を首相に戴くことになったら国民はどのような反応をするのでしょうか? 有権者の皆さん、“近いうち”の準備はよろしいでしょうか?

— 関口芳雄


10/28より「スクリーンで見ておきたい珠玉の名編vol. 14」

2012/10/01 — 第264号

今回の「珠玉の名編」は3番組6作品。では早速上映作品のご紹介を。●『おとなのけんか』子ども同士の喧嘩の和解に集まった2組の夫婦。話し合いはやがて夫婦対夫婦の喧嘩へ。さらに夫婦同士、夫同士、妻同士の大乱戦に発展……。名匠ポランスキーの大人のためのコメディ。●『アーティスト』アカデミー賞作品賞、監督賞受賞など今年一番の話題作。サイレントからトーキーへと移行するハリウッドを舞台に、時代の変化に乗れず落ち目となる映画スターを主人公にした感動ラブストーリー。俳優犬アギーはカンヌ映画祭パルムドッグ賞受賞!●『幸せへのキセキ』最愛の人を失った悲しみの渦中、閉鎖した動物園付きの家を買った家族。彼らが再び生きる喜びを取り戻していくまでを、『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウが抑えたタッチでじんわり描く感動作。●『ファミリー・ツリー』ハワイに住む白人家族のお父さん。家族の危機に直面し、あっちに行ったりこっちに行ったりと、おろおろ動き回るが……。“人生は苦難に満ちている”と思わずにいられない、ちょっぴりほろ苦いコメディ。●『マーガレット・サッチャー』’79年、女性として初めて首相に就任し、英国を立て直したマーガレット・サッチャー。“鉄の女”と異名を取る強気な面の一方で、晩年の孤独な姿も丹念に描かれる。彼女を支えた最愛の夫との、若かりし頃のロマンスのエピソードが微笑ましい。●『ヘルプ』まだ人種差別が横行していた’60年代のアメリカの田舎町。白人家庭でメイドとして働く黒人女性とジャーナリスト志望の白人女性の友情を描く。当時の生活のディテールを丹念に描きつつ、社会を変えようと立ち上がる女性たちの姿がたっぷりの感動で迫りくる。アカデミー賞助演女優賞オクタヴィア・スペンサーの熱演に注目だ。●今回はハートフルな傾向の作品を集めて編成しました。映画ファンの方なら、きっと楽しんでいただけると思います。乞うご期待。

— 矢田庸一郎


映画スター高倉健の履歴書

2012/09/16 — 第263号

映画俳優・高倉健の6年振りの主演作品『あなたへ』が公開されている。映画『あなたへ』での健さんは、先立った妻が遺した手紙によって、富山から長崎平戸に旅を続ける夫役を演じている。スクリーンの中の健さんは、圧倒的な存在感で飽くまでカッコ良く撮られているが、野菜を刻み、イカを洗い、ハンドルを握る手の甲に無数のシミが映される。■健さんファンにとっては、イメージを損なうシーンではないかと思った。しかし、健さんが主演した『網走番外地』『八甲田山』『南極物語』では、極寒の地で雪にまみれ、吹雪にさらされ、『単騎、千里を走る。』では中国の砂漠の辺境の地で灼熱の太陽に焼かれ、砂嵐にさらされている。健さん自ら選んだ?過酷な条件のロケーションが手の甲のシミに現れている。手のシミは、健さんの履歴を物語る誇り高き勲章に値する。■下町に住んでいると、手の五本指が親指と同じ太さの職人、グローブのように大きく分厚い手の職人を見かける。米、英国では、手先の技術が下手で不器用なことを「All Thumb=オール親指」という隠語があるが、我国の職人の武骨な手は、歴史が刻み込まれ染みこんだ勲章である。『男の顔は履歴書』(66年、加藤泰監督)という映画があったが、職人、健さんにとっては、「男の手は履歴書」である。■健さんが雑誌のインタビューに答えて、「じじいなんだけど、自分にはそんな自覚はありません。声がかかる限り仕事はします。長く生きているものとして、経験も感謝も恨みも、伝えていきます。」と言う。寡黙で知られる健さんが、『あなたへ』の宣伝のために、不似合いなTVに出演したことは、今後の布石だったのである。日本映画最後のスター高倉健の前向きな姿勢を敬愛し、次回作にも期待しよう。

— 永田稔


圓朝まつり〜新文芸坐落語会3周年!!

2012/09/01 — 第262号

■先日、谷中で行われた落語協会主催の「圓朝まつり」に行って来ました。お目当ては何と言っても柳亭市馬さんの歌謡ショーですが、その他にも芸人さんたちによる様々な屋台が出ていたりとお楽しみがいっぱい。会場内は落語ファンで大変な賑わいでした。そしてそのあとは続けて、池袋演芸場8月上席・昼の部(主任・柳家小三治)を4時間立見で聴くという落語漬けな夏の休日を過ごしてみました。■さて、そして新文芸坐落語会もこの9月で三周年を迎えます。そこでこれからの番組を一挙にご紹介!! まず9月13(木)は「上方のマシンガン落語 桂雀々VS東の爆笑派若手 文左衛門・百栄・風車」と題しまして、上方落語の雄、桂雀々を東京で注目の若手、橘家文左衛門・春風亭百栄・鈴々舎風車が迎え撃ちます。10月16(火)は「柳家一門の爆笑派」と題しまして、五代目柳家小さん門下、落語界最大の一門である柳家の中でも特に柳家権太楼、柳家喜多八、柳家甚語楼、柳家さん弥と柳家きっての爆笑王が勢揃い!! そして11月13(火)は「アンコール!!番外編 演芸アラカルト 必見!お笑いパフォーマンス」と題しまして、ひとりコントのモロ師岡、語りの山田雅人、コント&シンガーソングライターのオオタスセリ、時事漫談のパントマイマー・松元ヒロ、歌うスタンダップ・コミック・寒空はだかといずれも芸暦30年のベテランばかり。テレビなどではお目にかかれない生の舞台の魅力を体感していただけます!■ざっとご紹介した通り、新文芸坐落語会はこれからも毎月一回、飛びきりな笑いを提供していきます。千客万来!! 皆様のお越しをお待ちしています〜。

— 佐野久仁子


シニアのお客様にスケジュール表を実費で郵送します

2012/08/16 — 第261号

当館には「新文芸坐友の会」という割引制度があることは皆様ご存知でしょう。映画を数多く観る方には大変お得です。詳細はこのスケジュール表のオールナイト欄の下をご覧下さい。■一般のお客様にとっては、年に4回以上のご来場で入会金の元が取れてしまうという「新文芸坐友の会」はとてもお得です。しかし友の会料金と入場料金が同じシニア(60歳以上)のお客様にしてみるとそれほど恩恵がないと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。シニアのお客様が入会金の元を取るには、年に12回のご来場が必要となります。シニアでも常連のお客様にとっては入会した方がお得なのですが、それほど頻繁にはご来場されない方もいらっしゃるでしょう。そこで当館では、友の会への入会はせず、スケジュール表のDMだけ郵送して欲しいという要望にお応えすることにいたしました。

  • 12ヶ月間、友の会会報しねまんすりいを郵送いたします。
  • 実費(切手代50円×12ヶ月=600円)を頂戴いたします。
  • 60歳以上の方のみとさせていただきます。

ご希望の方はスタッフに声をおかけ下さい。

— スタッフ


イギリス映画、サッチャーの影

2012/08/01 — 第260号

皆さんがこの拙文を読んでいる頃には、もうロンドン五輪が開催されているかと思います。盛り上がってますか? ということで今回もまたイギリス映画について。■最近の英国映画は元気です。昨年公開の「ゴーストライター」や「英国王のスピーチ」は当館で上映したときも大変好評で、やはり新文芸坐のお客様にはオトナの映画が人気があるなぁと独りごちたものでした。今年公開の映画では、サスペンスの傑作「裏切りのサーカス」が★★★★。やんちゃだったあのゲイリー・オールドマンが“静”の演技でアカデミー主演男優賞にノミネートだなんて、隔世の感があります。ゲイリー・ファンとしては嬉しくもあり、また寂しくも。■今年の春には「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」なんてのもありました。この映画が曲者です。サッチャリズムなんて歴史といえるほど古くはなく、まだ湯気の立っている史実です。英国首相在任中、経済危機に際して大ナタを振るい財政を立て直したことは、功罪の“功”といえるでしょう。ユーロ危機の今、仏・独が大国として苦悩する姿を“対岸の火事”的に見ていられるのも、英国をユーロ圏に入れなかったサッチャーの手柄かもしれません。フォークランド紛争、英国人にとってはこれも“功”か。しかしひと昔前の英国映画を見る限り、サッチャーには多くの庶民の暮らしに打撃を与えたという“罪”の印象しかありません。■ちょっと古くなりますが、映画「ブラス!」には職と家族を失い自殺してしまうトロンボーン奏者が出てきました。手元のパンフを見ると、自殺の遠因はサッチャー在任中の1984年のストライキによる借金という設定です。他に「リトル・ダンサー」「フル・モンティ」「トレイン・スポッティング」などでの労働者たちの姿を思い出し、スクリーンに映る名女優メリル・ストリープが憎たらしく思えてきます。野田首相の大ナタも日本を救うことにはなるのでしょう、恐らく。しかしトロンボーン奏者の悲劇だけは見たくはないです。

— 関口芳雄


特撮の神様の影に隠れて

2012/07/16 — 第259号

手元に『特撮映画美術監督 井上泰幸』(キネマ旬報社・刊)という重厚感ある書籍がある。当初このタイトルに違和感を覚えた。「特技監督」または「特撮監督」ではないのか? 『ゴジラ』以降の東宝特撮映画で活躍をした井上泰幸、と聞いてもピンとこない。特撮は円谷英二ではないのか?■確かに東宝特撮映画全盛期の多くの「特技監督」は神様・円谷英二である。しかしその指揮の元、文字だけの脚本を頼りに、街並みのデザインと破壊までのプランニングをし、戦争映画の軍艦や戦闘機のミニチュアを如何に本物らしく見せるか苦心し、そしてメーサー車、宇宙轟天、アルファ号などの伝説の戦闘メカデザインまでも手掛けていたのは、井上泰幸を中心とする「特撮美術(特美)」のスタッフたちだったのだ。映画には多くの人間が関わっている、ということは知っている。しかし特技監督の名声に隠れ、特撮美術が如何に重要な役割を果たしているのかは恥ずかしながら知らなかった。本にはアメリカからの取材陣の同様の困惑や、井上を始めとする特美スタッフのフラストレーションも記されている。■万能のCGが全盛の現在、このまま手間のかかるミニチュア特撮はなくなるのか? もちろん(希望を込めて)否と答えたい。日本のミニチュア技術は先人たちの創意と工夫により独自の発展をしてきた文化とも言える。そして精緻さだけではない味がある。■近年、井上泰幸は世界中の映画ファンから正当な評価を受け始めている。アメリカのシネマテークに招かれ講演し、この集大成本も出版された。そして出版を見届けるかのように今年2月、89歳で鬼籍に入った。追悼と伝承の意を込め、ゆかりの方を招いての上映会を企画中です。

— 花俟良王


シニアのお客様にスケジュール表を実費で郵送します

2012/07/01 — 第258号

当館には「新文芸坐友の会」という割引制度があることは皆様ご存知でしょう。映画を数多く観る方には大変お得です。詳細はこのスケジュール表のオールナイト欄の下をご覧下さい。■一般のお客様にとっては、年に4回以上のご来場で入会金の元が取れてしまうという「新文芸坐友の会」はとてもお得です。しかし友の会料金と入場料金が同じシニア(60歳以上)のお客様にしてみるとそれほど恩恵がないと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。シニアのお客様が入会金の元を取るには、年に12回のご来場が必要となります。シニアでも常連のお客様にとっては入会した方がお得なのですが、それほど頻繁にはご来場されない方もいらっしゃるでしょう。入会すべきか悩ましいところですね。■ところで最近は新聞・雑誌・書籍などの紙媒体に元気がありません。時代の趨勢でしょうが、情報誌ぴあの休刊に代表されるように、もはやインターネットを使わない方は映画館の上映スケジュールを知ることもままならないというのが現状です。しかしシニア世代を中心に、「文字は紙で読みたい」と思っている人もまだ多いはずです。そこで当館では、友の会への入会はせず、スケジュール表のDMだけ郵送して欲しいという要望にお応えすることにいたしました。

  • 12ヶ月間、友の会会報しねまんすりいを郵送いたします。
  • 実費(切手代50円×12ヶ月=600円)を頂戴いたします。
  • 60歳以上の方のみとさせていただきます。

7月14日から受付けを開始いたしますので、ご希望の方はスタッフに声をおかけ下さい。

— スタッフ


東日本大震災から1年3ヶ月が過ぎて・・・

2012/06/16 — 第257号

昨年の3・11東日本大震災から早くも1年3ヶ月が過ぎたが、政治、行政の対応が不適切のためか、復興の速度が異常に遅い。お客様とのロビーでの会話は、映画の話より震災に関する話題が多く、未曾有の災害を憂い、被災地に直接行きたいと話していた。■今年になってからは、原発事故による放射能のこと、夏季の電気のこと、電気料金値上げなどの認識を話すお客様が多くなった。多くの国民が、3・11の当初から気持ちがあるけれど何をしたらいいか分からなかったことが、この1年3ヶ月の間に各々の見解が確立されてきたように思う。■大震災直後は、芸能人たちが被災地に赴き、スクリーン、TV、舞台で知られているキャラクター通りの光景が報道されていた。最近ではタレント自身のキャラクターと相反する”反原発”の立場で、デモに参加する俳優・山本太郎や、歌詞に強烈なメッセージを託す歌手・沢田研二などの本音で発言する芸能人が現れた。■また、あるタレントと放送作家が、福島県いわき市に支援物品を届けるボランティア活動を行なった。甚大で悲惨な被災地に行く現実と、あくまでも自身のキャラクターにこだわるタレントの言動のギャップを、相棒の放送作家が冷静に観察して著した『F(エフ)』(松田健次・著、SALLY文庫)という本になった。■『F』は、多くの国民と同じように大震災直後からの被災地の報道に無力を感じながら、何とかしたいと現実と妄想を繰り返していた情景から始まり、試行錯誤の末に被災地に到着し、目的を達成するノン・フィクションである。大震災直後の被災地の模様が描かれ、被災地から遠い東京の混乱状況も分かり、映画に例えれば「ロード・ムービー」で、弥次喜多道中のような笑いもある楽しい本である。タイトルの『F』の意味を読み明かすと感動的であるのでお勧めする。

— 永田稔


『タイタニック 3D』を見て。(IMAX版です)

2012/06/01 — 第256号

個人的に今まで見た中で最も良かった3Dの劇映画です。97年のご存知『タイタニック』を60週間の製作期間と1800万ドルもの製作費をかけて3D化。さすが現在の3Dの立役者、キャメロン監督が直接携わっただけのこだわりようです。ただ逆にいえば現在2D映画をこれだけのクオリティで3D化するには大変な時間とお金がかかってしまうということでもあります。●劇中ヒロインが船尾から飛び降り自殺をしようとするシーンで、俯瞰で船のデッキと海面が映るのですが、その落差たるや本当にゾッとするほどでした。こういう如何にもなシーンもですが、人物の自然な立体感に感心しました。そもそも映画はカットが変わるたびに巨大なアップになったりロングショットになったりと極めて不自然な視覚体験なので、何が「自然」かは定義ができないと思いますが「3Dであることを意識させつつ不自然ではない」という映像が見られました。映画によっては派手なシーン以外で「これなら2Dでもいいんじゃない」と思うような映画も多かったので、スペクタクルなシーンとそうでないシーンの統一がとれた「全編3D映画」を今回初めて実感したような気がしました。●ただし他の3D映画は駄目だという話にはなりません。何故なら私はこの映画をIMAXで座席は中央、と最も良い条件で見たからです。他の方式で且つ悪い条件で見たら画面は暗いし、チラつくし、白は出ないし、立体感も?等々と今回の印象とは大分違った印象を持ったかもしれません。今まで見た3D映画も環境(方式、劇場、座席位置、光量、個人差等)に大きく左右されている恐れがあるのです。いずれにせよまだ3D映画は全てにおいてまだ過渡期といった感じです。(因みに劇映画以外では『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』が最良かと)

— 梅原浩二


映画ファンなら見逃すな、今村昌平特集

2012/05/16 — 第255号

今年は今村昌平監督の七回忌です。ご命日は5月30日です。当館では5月23日より「七回忌追悼 今村昌平監督特集」を開催します。●今村監督は日本人で唯一、カンヌ映画祭で最高賞を2度取った監督であることはご存知でしたか。1983年「楢山節考」がグランプリ、’97年には「うなぎ」でパルム・ドールを獲得しました(’90年から最高賞の呼称がグランプリからパルム・ドールに変更)。ちなみに海外では最高賞を二度取った監督は五人いるそうです。早速調べました。コッポラ、ビレ・アウグスト、クストリッツァ、ダルデンヌ兄弟が二度獲得していましたが、もう一人、誰かを見落としているのか、それともダルデンヌ兄弟が二人で計五人なのか。どなたか詳しい方、教えてください。●今村映画を一言で言うと、欲望や性に翻弄される人間のおかしさ、滑稽さ、でしょうか。それを否定的に捉えないので必然的に今村映画は喜劇です。その喜劇が、どうしてあのような迫力、スケールをもって立ち上がってくるのか、所謂「重喜劇」として現れるその回路にこそ、今村監督の創作の秘密が隠されているように思います。●今村監督作品を始めて見る若い方は、是非、全作見てほしいと思いますが、中でもおススメはというとやはり「豚と軍艦」(’60)「にっぽん昆虫記」(’63)「赤い殺意」(’64)ですね。この3作は日本映画の“人間の猥雑さと滑稽さ”部門というものがあったとしたら、間違いなくベストテンに入る誉れ高い作品です。吉村実子、左幸子、春川ますみという女優たちのエネルギッシュな存在感にも激しく心を打たれますよ。●ところで6月は、フィルムで見ることができるイーストウッド監督作品&主演オンリー作品を全部(←多分)やります。こちらも乞うご期待。

— 矢田庸一郎


ミッション:インポッシブル大会、友の会優遇します!

2012/05/01 — 第254号

新文芸坐では、5/5(土)から12(土)までの期間、《ミッション:インポッシブル大会》を開催いたします。M:Iシリーズ全4作の上映です。また、この期間中は、友の会会員のお客様のために以下のサービスを実施します。

1. 会員のお客様へ 《スペシャルデイズ》
期間中は、入場ポイントが2ポイント。もちろんラスト1本でも2ポイントがつきますので、連夜の映画鑑賞でも割安感があります。仕事・学校のお帰りの映画鑑賞もオススメですよ!

2. 現在会員でないお客様へ 《入会・更新のポイントサービス》
期間中は、入会・更新されたお客様に、2ポイント加算いたします。通常は新規入会時にはポイントがつきませんので、かなりお得です。更新には会員証が必要ですので必ずご持参ください。なお、映画も観る場合は1.のサービスが併用されますので、入会時に差し上げる招待券は別番組でお使いいただくほうがお得です。

期間中は会員の方を優遇します! お手許に旧い会員証があるなら、ぜひ期間中に新文芸坐にご来場ください。スタッフ一同、お待ちしております

— スタッフ


柳亭市馬 LOVE

2012/04/16 — 第253号

■落語熱は続いていますというかさらに症状は進行しています。でも今や落語熱というよりは市馬熱です。柳亭市馬さんの独演会や出番のある各寄席にちょくちょく通っています。では私が熱を上げている柳亭市馬さんはどんな噺家さんかというと、5代目柳家小さん師匠のお弟子さんで、日本歌手協会の会員でもあるという美声の持ち主。その美声を生かして古典落語の中に昭和歌謡が登場するという、しかもそれが本当に上手い!(ステキ!)■昭和歌謡が登場する市馬さんの噺で代表的なものは「掛取り美智也」です。大晦日にお金のない夫婦が借金取りの好きな趣味(喧嘩や芝居)を使って借金取りを追い返すという古典落語「掛取万歳」の中に、三橋の旦那という三橋美智也メドレーを歌うキャラクターが登場する市馬さんならではのお噺。三橋美智也を歌うその声に聞き惚れてしまいます。■そして年末の恒例となっている「年忘れ市馬落語集」では前半は落語、後半は歌のゲスト(昨年は昔々亭桃太郎さん)を招いての市馬さんの歌謡ショー!!落語の中で聞くのとはまた違った、市馬さんののびやかな歌声が会場中に響き渡っていました。■歌良し、もちろん落語良し、さらには市馬さんの全身から発せられる明るさが心を軽くしてくれます。落語鑑賞の難しいお作法はよくわかりませんが柳亭市馬さん好き!という感じです。

— 佐野久仁子


GWの一日は“中つ国”へ日帰り旅行だ

2012/04/01 — 第252号

今年もやります。5/4(金)の「ロード・オブ・ザ・リング(以下、LotR)」スペシャル・エクステンデッド・エディション 三部作。一挙上映は9回目の上映です。毎年のように上映しているのですが、私は昨年初めてまとめて観ました。個別には既に観ていたのですが、“通し”はツラそうで躊躇していたのです。が、新作「ホビット」公開までに一度は体験しておこうと思い、三千円払ってチケットを購入、ついに観ました。いや、体力的には問題無かったです。それよりも映画の面白さに13時間近くの上映が、あっという間に感じられました。今年の新作公開までに、一度は観ておくことをオススメします。DVD借りてきて自宅のTV画面で13時間……はツライですよ! 是非スクリーンで。■さて今年の12月に公開予定の「ホビット 思いがけない冒険」は来年公開の「ホビット ゆきて帰りし物語」との二部作になっています。内容はLotRの前日談です。LotRでイアン・ホルムが演じたビルボ・バギンズを主人公(もちろん若い)に冒険の旅が展開、ラスボスのドラゴンを退治、最後にはお宝ゲット!? という、王道をゆくハイ・ファンタジーです。原作では架空の世界を描きながらも、困難に際しての主人公の成長も大きなテーマになっているので、このあたりを監督のピーター・ジャクソンがキッチリ描いてくれるでしょう。LotRのラストでのサムの活躍に涙した多くのファンの皆様、期待して冬を待ちましょう。■LotR三部作は、あと何年スクリーンで上映できるかわかりません。今年も一挙上映しますので、皆様は一挙鑑賞してください。レンバスはないけどサグーンロールがあるし。

— 関口芳雄


名画座待望論、なのか?

2012/03/16 — 第251号

今年のアカデミー賞作品賞はフランス映画『アーティスト』が獲得しました。サイレントからトーキーへ移行する映画界を描くその世界観に合わせ、新作なのに白黒かつ台詞もほとんどないという野心作です。当初は拒絶反応もあったそうですが、結局古き良き時代へのオマージュ以上の普遍的な感動が協会員の琴線に触れたようです。■そして『アーティスト』としのぎを削ったのがマーティン・スコセッシ初の3D作品として話題の『ヒューゴの不思議な発明』。「スコセッシが3D?」と懐疑的でしたが、観たらなるほどそういう訳かと合点がいきます。ネタバレになるので詳しく書きませんがこちらもまた映画への愛が溢れているのです。結局今年のアカデミー賞は(協会会長の挨拶も含め)まるで失ってしまった何かを取り戻したいかのような、映画そのものへのラブコールに見えました。■突然ですが「名画座カンペ」をご存知ですか? とある映画ファンが都内の名画座スケジュールを手書きで(!)一覧にして配布しているのです。その便利さと熱心さが局地的な話題になっており先日もラジオ番組で紹介されました。その番組の見解で興味深かったのが、「ぴあ」が休刊して一旦白紙に戻ったミニコミ的な映画熱が、旧作を媒介にまた形成されようとしている、というもの。熟成され、新たな名画座文化が生まれたら楽しいですね。■ハリウッドでも東京でも過去作品が意識されるのは名画座にとっては嬉しいことですが、そこには現状への批判が含まれていることを忘れてはいけません。

— 花俟良王


Twitter始めました

2012/03/01 — 第250号

当館では遅まきながら「Twitter(ツイッター)」を始めました。「Twitter」とはなんぞや? と申しますと、今何々をしているとか、日々思いついた事などを短い文章で携帯電話などから書き込み、公開する、ネット上の簡易日記のようなものです。大勢の人が参加していて、各自の書き込み(ツイッターの世界では“つぶやき”と言います)が見られるようになっています。見知らぬ人が自分のつぶやきに反応してくれたり、有名人の生のつぶやきが聞けるだけでなく、時には返事をくれることもあったりするので、一方通行ではない色々な“つながり”ができるのがこういったソーシャルメディアの面白いところです。■しかし、そんなものが役に立つのかと思う方もいると思いますが、当館では日替りの上映作品を毎日紹介したり、混雑状況や前売券の販売状況、新たに決まった番組の速報等々、細やかな情報提供ができるようになり、大変役に立っています。最近では、ツイッター上の「今何々線が止まっている」などのつぶやきをリアルタイムで収集・解析し、鉄道会社よりも早くて正確な運行状況を知らせるシステムが開発されるなど、変わった利用法も生まれています。■1月末にギリシャのテオ・アンゲロプロス監督が交通事故で亡くなりました。報道直後からツイッター上では、偉大な監督の死を嘆く声が多く寄せられると共に、様々なエピソードや監督の言葉、撮影中だった新作の詳細が紹介されていて、日本未公開だった作品が今年中に公開される予定である事も知りました。また、当館で3/12(月)から始まる緊急追悼上映についてつぶやいたところ、多くの反響を頂きました。Twitter未体験の方、一ついかがでしょうか? “つながる”ことでどんどん拡がっていく世界もありますよ。

— 後藤佑輔


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