まんすりいコラム:2015年

文句で惹かれる映画の世界

2015/05/25 — 第315号

時代を超えて名作を上映する当館には、毎回様々なポスターが掲出されます。■洗練されたデザインで作品の魅力を伝える宣伝ポスターは私たちの目を楽しませ、想像力を膨らませてくれるもの。たまに「全然違う!」という場合もありますが、それも映画体験のひとつでしょう。■今は少なくなりましたが、ほんの前までは街のそこかしこに上映作品のポスターが貼られていました。上京当時、新宿駅東口にパノラマの如く並んだ大型看板を見たときはさすが東京と思ったものです。■先日の健さん特集でも当館には公開当時の貴重なポスターが並びました。極彩色で描かれた任侠世界は強烈な存在感を放ち、ロビーを通るたび足を止めてしまうほど。そして独特の趣を感じさせるのが、口上宜しく作品を売り込んだキャッチコピー、所謂「惹句(じゃっく)」です。巧みな節回しと言葉のセンスで綴られた名句の数々はどれも声に出したくなるものばかり。僕が好きな惹句は

地獄みやげに 拝んでおけよ
雨のしずくか 血か汗か
濡れております 唐獅子牡丹

「昭和残侠伝」

居並ぶ兄さん お見知り置きを!
ぱっくり割れた 着物の下で 牡丹の花が 真赤に燃えた
二つ異名は 緋牡丹お竜 仁義も切りやす ドスも抜く

「緋牡丹博徒」

などなど…。皆様にも心に残る惹句があるのではないでしょうか。映画ではありませんが「止めてくれるなおっかさん〜」なんてのもありましたね。■当館ではこれからも映画はもちろん、掲示物でもお客様に楽しんで頂ければと思います。

— 武田俊輔


気にならざるを得ないアイツラ

2015/04/27 — 第314号

大変お待たせしました。昨年の邦画を振り返る恒例企画〈気になる日本映画達(アイツラ)〉、今年は5/14(木)からの開催です。困難を極めた選定作業の末決定した27本をぜひご覧ください。■毎年思うのですが、やはりその年の顔ともいうべき役者がいます。スケジュール欄のラインナップには題名しかありませんが(特集チラシを別に作成しています)、鋭い人は5本もの作品に出演している男優にお気づきでしょう。そうです、染谷将太です。『永遠の0』『不気味なものの肌に触れる』『WOOD JOB!』『ドライブイン蒲生』『TOKYO TRIBE』と主役・脇役・メジャー・インディーにこだわらぬ大活躍。どこか飄々とした(と思わせる)佇まいはどんな作品にも溶け込んでしまいます。10年程前のこの特集で浅野忠信や西島秀俊をよく見かけた時の印象に似ています。■他にも池松壮亮は前番組の『紙の月』を入れれば『愛の渦』『海を感じる時』『ぼくたちの家族』と4本に出演。やはり自然体の(と思わせる)演技が私達を惹きつけます。清野菜名は『TOKYO TRIBE』と『少女は異世界で戦った』のセクシー&アクションで大・大躍進し、武田梨奈は『祖谷(いや)物語』と『少女は〜』で両極端の役柄を演じ切り評価されました。そしてお笑い芸人・大島美幸は『福福荘の福ちゃん』で“おっさん”役での主演です(←凄くハマってます)。■以上もっともらしく書きましたが私の好みを挙げているにすぎません。ただ、今観ておかないと損をする「人」と「作品」が目白押し、ということは断言できる特集なので毎日通ってください。

— 花俟良王


「新文芸坐ベストテン」結果発表

2015/03/24 — 第313号

友の会会員と当館スタッフが選ぶ「新文芸坐ベストテン2014」の結果を発表いたします。
たくさんのご投票ありがとうございました。
この結果は今後の番組編成の参考とさせていただきます。

・有効投票数122票 ・1位10点…10位1点

【外国映画】
1位『ジャージー・ボーイズ』(300点)
2位『6才のボクが、大人になるまで。』(226点)
3位『ゴーン・ガール』(224点)
4位『インターステラー』(220点)
5位『ブルージャスミン』(168点)
6位『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(152点)
7位『アデル、ブルーは熱い色』(141点)
8位『グランド・ブダペスト・ホテル』(131点)
9位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(130点)
10位『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(126点)
次点『ダラス・バイヤーズ・クラブ』

【日本映画】
1位『そこのみにて光輝く』(329点)
2位『紙の月』(222点)
3位『0.5ミリ』(207点)
4位『私の男』(193点)
5位『百円の恋』(183点)
6位『小さいおうち』(163点)
7位『WOOD JOB!(ウッジョブ)〜神去なあなあ日常〜』(162点)
8位『野のなななのか』(144点)
9位『舞妓はレディ』(143点)
10位『ぼくたちの家族』(128点)
次点『白ゆき姫殺人事件』

※抽選で5組10名様にご招待ハガキを郵送いたします(4月上旬発送予定)。
※非会員の方の投票結果は当館HP・ロビーにて発表いたします。

— スタッフ


体感する映画

2015/02/26 — 第312号

平和島に続き、昨年末豊洲に出来た都内2館目の4DXシアターに先日行ってきました。“4DX”とは今話題の4D上映の主流となっている規格で、4D上映とは座席の振動や傾き、水・風・光などの効果を映画と連動して演出する「体感型」の上映のことです。今回は『ミュータント・タートルズ』の「4DX3D版」を観て来たのですが、とにかく座席がよく動く! アクションシーンでは振動しっぱなし、さらに前後左右に体を揺さぶられ続けます。俯瞰から地上スレスレまで落下するシーンでは3D視点と座席の激しい傾きが相まって、気分はまさにアトラクション。さらに雨のシーンでは実際に頭に落ちる雫にハッとし、背後から突然小突かれるシーンでは背もたれの一部が突如盛り上がるため、ワッと声をあげている人も。映画と現実がリンクした新感覚の上映は、“鑑賞”ではなく“体感”と言えるものでした。■4Dとはいきませんが、当館でも通常の上映だけではなく、活弁やピアノ演奏付きの2.5D?上映も行なっています。先日のピアノ演奏付き上映の際にリハーサルを覗いてみたのですが、スクリーンに映しだされた映像と目の前の生演奏がリンクすることで、画面に奥行きが生まれ、映画を“体感”しているような感覚を覚えました。4月に上映の無声映画『カリガリ博士』『アッシャー家の末裔』(書籍「黒澤明が選んだ100本の映画」にちなんだ特集にて4/11に上映)でも、活弁又はピアノ演奏付き上映の回があります。映画を“体感”する感覚、味わってみて下さい。

— 後藤佑輔


「新文芸坐ベストテン」投票のお願い

2015/01/26 — 第311号

毎年実施しております新文芸坐ベストテン、通称“文テン”の投票受付が今年も始まりました。昨年=2014年に新作として公開された映画を対象として、洋画・邦画それぞれ10作品まで選んで投票してください(10作品に満たなくても結構です)。投票用紙は公開作一覧と共にロビーに用意しております。

集計結果は後日発表いたしますが、この結果は当館の番組編成の参考とさせていただきます。

今年は友の会会員以外の一般のお客様からも投票を受け付けております。結果は、友の会会員と一般を別々に集計して発表いたします。お楽しみに。

また、ご投票いただいた新文芸坐友の会会員の方には抽選で5組10名様にご招待券をプレゼントいたします。どうぞ奮ってご投票ください。

※新文芸坐オフィシャルサイトからも投票できます。(会員の方のみ)
※2月末日にて受付を終了いたします。

— スタッフ


明けましておめでとうございます

2015/01/01 — 第310号

旧年中は、新文芸坐をご愛顧いただきまして、心よりお礼申し上げます。

本年も、“感動はスクリーンから”をモットーに、皆様に古今東西のさまざまな映画の感動を、心ゆくまで味わっていただけるよう、スタッフ一同精いっぱい頑張る所存です。

2015年1月1日

新文芸坐
矢田庸一郎 関口芳雄 / 永田稔
梅原浩二 花俟良王 後藤佑輔 柳原弘 宮路良平
釘宮あかね 大内奈々子 小澤麻梨子 森田成美 松田恵里加
武田俊輔 五十嵐拓也 武井俊幸 星野依子

— スタッフ一同


2 / 212