まんすりいコラム:2019年

7/7より「キネマ旬報ベスト・テンからたどる昭和・戦後映画史」

2019/06/28 — 第364号

キネマ旬報は今年、創刊100年を迎えます。創刊は1919年(大正8年)7月11日。ウィキペディアで創刊号の表紙の写真が見られます。マーガリータ・フィッシャーの写真とともに、『私共は活動寫眞が並はずれて好きなのであります』という文章で始まる、「御あいさつ」と題された慎ましく可愛らしい文章が載っています。

日本で最も権威のある映画賞と言っても恐らく間違いはないキネマ旬報ベスト・テンですが、そのスタートはまだ無声映画時代の1924年。カンヌ、ヴェネツィア、ベルリンの世界三大映画祭は言うに及ばず、アメリカのアカデミー賞創設よりも3年古く、世界最古のクラスの映画賞と言われるゆえんです。

当館では7月7日より、昭和の戦後の日本映画ベスト・ワン作品から20作品を選び上映をします。上映作品は、史上最多の6本のベスト・ワン作品を世に出した小津安二郎監督作品からは『晩春』『麦秋』。25回のベスト・テン入り果たした黒澤明監督作品からは『生きる』『赤ひげ』。5回のベスト・ワン作品を出した今村昌平監督作品から『にっぽん昆虫記』『復讐するは我にあり』など。

7月9日は14時40分より、70年代よりベスト・テン選考委員を務められ「映画を見ればわかること」の連載でもお馴染みの川本三郎さんと、10代目の編集長を務められた植草信和さん、13代目の編集長だった関口裕子さんのお三方のトークショーも開催します。

— 矢田庸一郎


追悼 内田裕也

2019/05/24 — 第363号

「ロケンロール」「シェキナベイベー」の決め台詞で、いつもわたしたちをノックアウトしてくれた内田裕也さんがお亡くなりになられて、早いもので二か月が経ちます●当館では、6月7日より内田裕也さんの追悼上映会を開催させていただきます。実は昨年11月1日より、樹木希林さんの追悼上映会もやらせていただいたばかりでした。●かなり以前のことですが2001年、市川準監督特集を行った際、樹木希林さんにトークショーをしていただきました。また2005年の若松孝二監督特集の際には、内田裕也さんにもトークをしていただきました。市川準監督、若松孝二監督、そして樹木希林さん、内田裕也さん、みなさんが旅立たれてしまっているという時がくることなど、言うまでもないことですが、当時は想像だにしていませんでした。●奇しくも6月9日(ロックの日)に内田裕也さんのご本がキネマ旬報社より刊行になります。本来なら刊行記念上映会として、内田裕也さんの二回目のトークショーをしていただきたかったのですが、叶わぬ夢となってしまいました。●今回の上映会は内田裕也オフィスさんのご尽力で、崔洋一監督、滝田洋二郎監督、『水のないプール』などで共演をされたアーティストの未唯mieさん、ミュージシャンの近田春夫さん、作家のモブ・ノリオさんという多才なゲストをお招きしてトークショーを行います。また内田裕也さんの大変貴重で感動的な秘蔵映像も、トークショーの中で上映できることになりました。映画ファンの皆様、今一度、内田裕也さんの「ロケンロール魂」を胸に焼き付けてください。

— 矢田庸一郎


「しねまんすりい」リニューアル

2019/04/25 — 第362号

旧文芸坐時代に発行されていた「ぶんげいしねういーくりい」。その名を引き継ぎ2000年12月より新文芸坐「しねういーくりい」として発行がスタートし、2008年8月より現在の形の月刊「しねまんすりい」として発行を続けてまいりました本スケジュール表も今号で通巻362号を迎えました。皆さまの日頃のご愛読に感謝申し上げます。

新元号に変わった5月より「しねまんすりい」をリニューアルしました。これまで上映スケジュールは「しねまんすりい」、番組の詳細は個々の特集チラシをご参照いただいてきたかと思いますが、これを見開き6ページの新「まんすりい」に統合しました。昼の2本立てにオールナイト、レイトやモーニングに特別上映となかなか複雑な当館の上映スケジュールもこれでより把握し易くなったはず。新「まんすりい」をどうぞよろしくお願い致します。

— 後藤佑輔


「2018年 新文芸坐ベストテン」決定!

2019/03/31 — 第361号

当館のお客様に投票いただいた昨年のベストテンを発表します。ご参加いただいた方、ありがとうございました。今後の編成の参考にさせていただきます。

また、今月の特集上映<気になる日本映画達2018>では、日本映画部門ベストテンのうち4作品を上映します。(10位「若おかみ〜」はオールナイトで上映します)

どうぞスクリーンでお楽しみください。

【日本映画部門】

1位 万引き家族(251pt)
2位 カメラを止めるな!(244pt)
3位 寝ても覚めても(168pt)
4位 孤狼の血(165pt)
5位 菊とギロチン(132pt)
6位 止められるか、俺たちを(103pt)
7位 鈴木家の嘘(97pt)
8位 愛しのアイリーン(90pt)
8位 日日是好日(90pt)
10位 きみの鳥はうたえる(66pt)
10位 若おかみは小学生!(66pt)

【外国映画部門】

1位 スリー・ビルボード(280pt)
2位 ボヘミアン・ラプソディ(202pt)
3位 タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜(152pt)
4位 シェイプ・オブ・ウォーター(116pt)
5位 ウインド・リバー(111pt)
6位 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(104pt)
7位 1987、ある闘いの真実(103pt)
8位 ミッション:インポッシブル/フォールアウト(97pt)
9位 判決、ふたつの希望(95pt)
10位 グレイテスト・ショーマン(93pt)

(有効投票数69票)

— スタッフ


明けましておめでとうございます

2019/01/01 — 第358号

日頃より、新文芸坐をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。

2018年は、とても思い出深い上映会を行うことができました。森田芳光監督作品の全作上映会です。全28本を制作年順に上映し各作品の上映終了後に、森田芳光監督夫人で映画プロデューサー・三沢和子さんと、ライムスター宇多丸さんのトークショーを行うという、今までに例のない上映会となりました。ご来場いただいたお客様に加え、この企画の話を当館に持ってきてくださった三沢和子さんと、ぴあの皆様、そしてお忙しいスケジュールを調整していただき、毎回心躍る楽しいトークをしてくださった宇多丸さんに心よりお礼を申し上げます。

この上映会を通して、森田監督作品に多くの再発見をされた方は少なくなかっただろうと思います。また映画を作ること、そして映画を見ることとは、といった根源的な問いに胸を熱くした方もいたのではないでしょうか。映画ファンの様々な思いが混然一体となり、ある時、劇場の空間に不思議な一体感が出来上がったように思えました。

わたしたちは2019年も、映画が上映され、映画を見ていただくことが、かけがえのない人生の喜び、新鮮な驚きや発見に満ちた体験となるような場でありたいと心より願います。

新文芸坐

矢田庸一郎 関口芳雄
梅原浩二 花俟良王 後藤佑輔
柳原弘 小澤麻梨子 山下萌 松田恵里加 青山貴昭 濱本栄紀
泉未来 星野依子 西川由里子 多田優香 平山晋也 藤井叶衣 新井暁介

— スタッフ一同