えっ? 中川信夫監督が新文芸坐に来るって!?
2007/08/16 — 第170号
今年は、中川信夫監督の生誕102年。中川監督が酒とともに大好物の「豆腐」、いわゆる「102(トーフ)」の年です。
中川信夫は「東海道四谷怪談」「地獄」などの怪談恐怖映画の監督として知られていますが全97作品中、手がけた怪談恐怖映画は8作品しかありません。今回、新文芸坐の9/1(土)・8(土)のオールナイト特集では、「怪談累が渕」を除く7作品が上映されます。プラス、ビッグなプレゼント。めったに見られない「日本残酷物語」を上映。
「おれはお化けは信じないよ。怖いのは人間だ」と、中川信夫は言っています。
他のジャンルの作品も多く手がけています。しかし、人間の愚かさの追及と、底辺からの優しい眼差しにはブレがない中川信夫。
職人中川信夫が腕を振るった怪談恐怖作品から、人間中川信夫の視点を探り出すのも今回はいい機会でしょう。
現在102歳の中川監督は、長年温めていたダンテの「神曲」を撮影中です。ダンテ役を中川監督自身が演じます。地獄に落ちる主人公のモデルは小泉純一郎前総理。
えっ? 中川信夫は1984年に亡くなっているはず?
いえいえ、あのお方はなかなか亡くなりませんよ。そして、イタズラ好きなんです。
だから、お会いしたい方は、オールナイトにいらっしゃいませんか。上映中の暗い館内で「カタ、カタ、カタ……」と下駄の音を聞かれたあなた、音がやんだら隣の席を見てください。登山帽をかぶった中川信夫が酒と豆腐を手に座っていますよ。
追伸 9月8日、午後4時から、中川監督を偲ぶ集い「酒豆忌」を池袋で行います。皆さんの参加も自由です。ここにも中川監督みえるかな。
— 鈴木健介(映画監督)
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