ブレードランナー ファイナルカット

2008/02/16 — 第182号

幾多のバージョンが存在するいわくつきの映画ですが、今回は何と新たにハリソン・フォードの息子が出演しているのです!! と言っても口元だけですが・・・。撮影時にハリソン・フォードが言った台詞が、後で変更されたため、画面の口の動きと話されている台詞が違っている場面があるのです。それを修正するため、当時のハリソンに口元が似ている息子に、台詞に合わせ口を動かしてもらい、後でハリソンの顔にデジタル合成し、出演と相成ったのです。他にもスローモーションのせいでスタントマンの顔がバレバレのシーンを役者本人の顔に差し替えたり、ワイヤーを消したりと、様々なデジタル処理が行われているようなのですが、取って付けた様なCGを入れるようなものではないので、マニアでない限りどの場面をいじっているのかよく判らないものが多いです。●個人的には「最終版」から変更となった、主人公のデッカードが実は○○○○○○だったというのは、どうにも後で取って付けたような印象が拭えず、馴染めないですし、英語が分からないのでどの程度「ひどい」のか判らないのですが、ナレーションもあったほうが編集上、間が抜けてないような気もします。また今回2Kのデジタル上映だったことも残念でした。●しかし公開当時不遇だった映画が25年たっても、監督本人が少なからぬ予算で映画を修正する機会に恵まれ、それが商売になるというのは極めて異例なことです。いまだハリウッドではこの映画に匹敵するSF映画を作りえていない状況がそれを可能にしているのならば、このことは少々不幸なことなのかも知れません。しかし久しぶりに優雅に飛ぶスピナーをスクリーンで見られただけでも幸福だというのもまた事実なのです。

— 梅原浩二


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