恐るべきシンクロニシティ

2013/08/12 — 第285号

「コーヒーと恋愛」という素敵なタイトルに惹かれ、最近復刊された獅子文六の小説を読んでみました。タイトル通り、コーヒーが縁で繋がれた男女の恋愛話で、『てんやわんや』『自由学校』などと同じく新聞小説として連載されていたものです(連載時のタイトルは「可否道」)。『可否道より なんじゃもんじゃ』というタイトルで映画化もされていて、主役の売れっ子テレビ女優に森光子、その同居人の演劇青年に川津祐介、恋敵となる新人女優に加賀まりこ、さらに茶道ならぬ“可否道”設立を目指す可否会会長に加東大介、とキャストも原作のイメージにピッタリ。これは何としても観てみたいと思い調べてみると、驚いたことに丁度このコラムが掲載される頃に、某名画座の森光子特集で上映されているのです。恐るべきシンクロニシティ(=偶然の一致)。■いささか極端な例ですが、このような偶然があるとその事自体に意味を感じてしまいます。皆さんもそんな経験ありませんか? しかし、旧作の上映を行なう名画座としては、お客様のニーズを拾い上げ、偶然ではなく必然として、大多数の方にとっての“丁度観たかった映画”を上映できるようでなくてはなりません。「丁度観たいと思ってたんだ。ありがとう。」と言われるのは、名画座にとって最高の褒め言葉なのです。■ちなみに『可否道〜』は過去には文豪映画特集で獅子文六映画として上映されていた事もあったようで、同じ映画でも様々な角度から上映ができる訳ですが、今度は『珈琲時光』『コーヒー&シガレッツ』などと共に〈コーヒー映画特集〉なんていうのはいかがでしょうか?

— 後藤佑輔


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